東京で「親戚のような人」をつくるまで|地域とのつながりが子育てにくれたもの

東京の地域カフェで、赤ちゃんを抱く母親と4歳の息子を笑顔で迎える女性店主のイラスト 東京子育て生活
家族や保育園以外にも、子どもの成長を見守ってくれる地域の人ができました。

先日、保育園の帰り道にある、駄菓子も売っているカフェへ寄りました。

そのカフェへ通い始めたのは、上の子が1歳半くらいの頃です。

カフェは、子育て広場を併設した施設の中にあります。子育て広場を利用したあと、おやつとジュースを買って、親子で席に座って食べたのが始まりでした。

この体験談では、上の子を出産したあと、東京で地域とのつながりを少しずつつくってきた過程を書いています。

「子どもに、家族や保育園以外の大人とも関わってほしい」
「地域の人とつながりたいけれど、何から始めればよいか分からない」

そのように感じている方へ、私が実際に始めたことや、地域の方との関わりから得られたものをお伝えします。

この記事で分かること

この記事で分かる事

・地域とのつながりを求めるようになった理由
・人付き合いが苦手な私が最初にしたこと
・顔なじみの人が増えて感じたメリット
・地域の方と関わるときに気をつけたいこと

保育園帰りに通う、駄菓子のあるカフェ

お店の店主は、私の母親くらいの年齢の女性です。

最初の数回は、あいさつを交わす程度でした。

当時、上の子はボーロが大好きでした。ボーロを購入した際、子どもが食べやすいようにお皿を用意してくれたことが、会話をするきっかけになりました。

それからは、通うたびに私と上の子へ声をかけてくれるようになりました。

仕事を終えて保育園へ迎えに行ったあとは、できるだけ早く帰宅したいものです。

それでも、そのカフェには、親戚のおばさんの家へ立ち寄るような、どこか安心できる雰囲気がありました。

子どもの成長を見てもらいたい。

そして上の子にも、保育園の先生や私たち夫婦以外の大人と関わってほしい。

そんな思いから、少し遠回りをしてでも通っていました。

実家では当たり前だった、人とのつながり

里帰り中の実家では、両親はもちろん、近所の方や友人、親戚など、毎日のように誰かが赤ちゃんの顔を見に来てくれました。

人の出入りが多いことを負担に感じる日もありましたが、一方で、みんなで赤ちゃんを育ててもらっているような安心感もありました。

私が子どもの頃も、近所の人や両親の友人、遠い親戚まで、たくさんの大人と関わりながら育ちました。

近所付き合いが濃く、みんなに見守られている反面、悪いことをすればすぐに親へ伝わってしまうような環境でした。

当時は窮屈に感じることもありましたが、自分が親になった今、その環境のありがたさを感じています。

東京で子育てを始めて感じた寂しさ

東京のマンションで息子と手をつなぐ母親が、「お母さん」「おばあちゃん」「お姉さん」のような地域とのつながりを思い描くイラスト

今住んでいる東京のマンションでは、住人や同じフロアの方とエレベーターで会っても、あいさつを交わす程度です。

どのような人が住んでいるのかも、ほとんど分かりません。

4年ほど住んでいますが、隣に住んでいる方の顔も、いまだに分からないままです。

独身の頃や夫と結婚したばかりの頃は、住人同士のトラブルを避けたいという気持ちが強く、地域の方との交流もできるだけ避けていました。

しかし、子どもが生まれてから考え方が変わりました。

当時のわが家は3人家族。夫の帰宅が遅い日は、上の子と私の2人きりです。

上の子が日常的に関わる大人は、私たち両親と保育園の先生くらいでした。

家族や保育園以外の大人と関わる機会がほとんどないことに、少し寂しさを感じるようになったのです。

「東京のお母さん」
「東京のおばあちゃん」
「東京のお姉さん」

そのような、親戚に近い存在はどうすればつくれるのだろう。

けれど、知らない人と急に親しくなることはできません。

どのように関係を築けばよいのか、最初はまったく分かりませんでした。

商店街へ通うことから始めた

最初に始めたのは、上の子を抱っこ紐で抱っこし、近所のスーパーだけでなく、商店街の八百屋さんや個人のお店へ買い物に行くことでした。

商店街ならではの温かい雰囲気の中で、誰かが赤ちゃんに目を留めてくれることを、少し期待していました。

予想していたとおり、赤ちゃんを抱っこして歩いていると、子ども好きな方が話しかけてくれます。

最初は、どのように返事をすればよいのか分からず、手探りでした。

それでも、こちらが苦手意識を強く出さず、笑顔で返事をすると、相手も自然に話しかけてくれるように感じました。

商店街で少しずつ人と話すことに慣れ、その経験を子育て広場のシニアスタッフや、冒頭のカフェでも生かしていきました。

何度も顔を合わせるうちに、私と子どもの顔を覚えてもらい、以前話した成長のエピソードまで覚えてもらえるようになりました。

それが、とてもうれしかったのを覚えています。

育休復帰後も続いた、ひとつのつながり

育休が終わると、それまで通っていた子育て広場や商店街へ行く機会は減りました。

忙しい毎日の中で、いつの間にか足が遠のいてしまった場所もあります。

それでも、保育園帰りに立ち寄れるカフェだけは、何かのきっかけがあるたびに通い続けていました。

通い始めた頃に1歳だった息子は、今では4歳です。そして、わが家には2人目の赤ちゃんも生まれました。

妊娠中は、つわりや仕事の忙しさもあり、なかなかカフェへ行けませんでした。

そのため、先日ようやく出産の報告をし、生まれた下の子をお披露目することができました。

4歳になった息子と、赤ちゃんを連れてカフェへ

保育園のお迎え後、上の子と下の子を連れて、久しぶりにカフェへ立ち寄りました。

店主は私たちの姿を見ると、上の子の成長に気づいてくれました。

そして、抱っこしていた赤ちゃんを見ると、

「かわいい!」
「女の子?」
「むちむちでかわいいわね」
「出産おめでとう。体は大丈夫?」

と、笑顔で声をかけてくれました。

上の子の成長を喜び、下の子のことも抱っこしてくれました。

通い始めた頃は1歳だった息子が、今では4歳。その隣には、新しく生まれた妹がいます。

家族や保育園の先生とは違う人にも、子どもの成長を覚えてもらえている。

そのことが、思っていた以上にうれしく感じられました。

頻繁に会っているわけではなくても、久しぶりに訪ねたときに「大きくなったね」と言ってくれる人がいる。

私が求めていた「東京の親戚のような存在」は、このように少しずつできていくのかもしれないと思いました。

マンションにも顔なじみの「おじさん」ができた

この数年間で、カフェ以外にも顔なじみの方が増えました。

毎朝、決まった時間にマンションを出ると、清掃をしている男性に会います。

私は子どもの頃、顔なじみの方にはきちんとあいさつをするように教えられてきました。

しかし東京へ来てからは、知らない人にこちらから声をかけると、警戒されてしまうのではないかと考えるようになっていました。

マンションの清掃員さんにも、最初は声をかけられず、しばらくは会釈をするだけでした。

それでもある日、思い切って、

「おはようございます」

と声をかけてみました。

すると、

「おはよう。いってらっしゃい」

と返してくれました。

たった一言のやり取りでしたが、本当にうれしかったです。

それからは上の子もあいさつをするようになり、名前も覚えてもらいました。

下の子が生まれてからは、

「赤ちゃん、かわいいね」

と近寄ってきてくれるようにもなりました。

お花の水やりや掃除の途中で手袋をしているため、まだ抱っこしてもらったことはありません。

いつか掃除を終えた時間に会い、下の子の様子を見ながら抱っこしてもらえたらいいなと思っています。

保育園の帰り道にも、顔なじみが増えた

保育園までの道のりには、喫茶店と居酒屋を兼ねたお店もあります。

下の子を妊娠していた頃、職場の後輩と上の子を連れて食事に行きました。

常連さんが集まるお店のようで、店主は寡黙な方でした。奥さんにも、最初は少し話しかけにくい印象がありました。

しかし、2回目に利用したときには、奥さんが私と上の子のことを覚えていてくれました。

会計の際には、お腹の赤ちゃんを気遣ってくれ、それが会話をするきっかけになりました。

商店街には、90代のおばあちゃんと、年配の娘さん夫婦がいる小さなコーヒー店もあります。

上の子は、杖をつき、真っ白な髪をしたおばあちゃんに興味津々です。

こうして少しずつ、私たち親子にも、親戚のような「おばあちゃん」「おじさん」「おばさん」が増えていきました。

人付き合いが苦手な私が実際に始めたこと

地域との関係をつくるといっても、最初から長い会話をしたり、親しくなろうとしたりする必要はありません。

私が実際に行ったのは、次のような小さなことでした。

  1. 同じ時間、同じ場所を何度か利用する
  2. 最初は会釈だけにする
  3. 慣れてきたら「おはようございます」とあいさつする
  4. 子どもの話題から短い会話を始める
  5. 無理に親しくなろうとせず、相手の反応を見る

毎日ではなくても、同じ場所へ何度か通うことで、少しずつ顔を覚えてもらえます。

私の場合も、最初は会釈だけだった関係が、あいさつへ変わり、やがて子どもの名前や成長を覚えてもらえる関係になりました。人との関わりを避けていた私はいつの間にか、人との繋がりを求めていることに気が付きました。その自分自身の変化に、今でも驚いています。。

地域の人との関わりから得られたもの

今でも、保育園の先輩ママとの付き合いは得意ではありません。

それでも、少しずつ話せる方が増え、子どもの成長についての悩みや地域の情報を共有できるようになりました。

地域で長く暮らしている方からは、近所の病院や子育てに関する情報を教えてもらえることもあります。

インターネットだけでは得られない、生の情報です。

数年前の私には、考えられなかった変化でした。

東京で暮らし始めた頃の私は、人との関わりをできるだけ避けていました。

けれど、子育てをしながら暮らしていく中で、人とのつながりが安心につながることを改めて感じました。

そして子どもにとっても、家族や保育園の先生以外の大人と接することは、人との関わり方を知る機会になるのだと思います。

これから東京で子育てをする方へ

もちろん、知らない人をすぐに信用する必要はありません。

自分や家族のプライベートな情報は出しすぎず、相手との距離を見ながら関係を築いていくことも大切です。

子どもを抱っこしてもらう場合も、子どもの様子や相手との関係を見ながら判断したいと思っています。

また、無理に交友関係を広げる必要もありません。

毎日のあいさつや、同じお店へ何度か通うことから始まる関係もあります。

私も最初から、人付き合いが得意だったわけではありません。

会釈から始まり、次にあいさつをして、少しずつ会話を重ねてきました。

東京でも、小さな一歩を積み重ねることで、親戚のように子どもの成長を見守ってくれる人と出会えるのだと思います。

これからも無理のない範囲で、自分が心地よいと思えるつながりを少しずつ深めていきたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

育児ブログの記事を最後まで読んでくれた方へ感謝を伝える画像
最後まで読んでいただきありがとうございます。東京での人との関わり方に興味がある方考の参考になればうれしいです。

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