出産翌日から始まった、想像と違う現実
出産の翌日から、助産師さんのサポートを受けながら授乳が始まった。
朝、昼、夜、そして深夜。想像していた以上に、休む間もなく一日が進んでいく。
「赤ちゃんが欲しがったらあげる」
それくらいのイメージだった授乳は、思っていたよりずっと大変だった。
どうしても、うまくいかない授乳
私の場合、乳頭が硬いことや産後の張りもあって、赤ちゃんがうまく吸いつけない。
お腹を空かせた我が子は顔を真っ赤にして泣き叫ぶ。
まるで「母乳じゃなくていいから、早く飲みやすいミルクをちょうだい!」と言われているようで、胸がぎゅっと苦しくなる。
授乳の姿勢にもいろいろある。
縦抱き、横抱き、正面抱き、フットボール抱き。
試してみて、私はフットボール抱きがしっくりきた。
でも、まだ首も座らない小さな体を支えながら、うまく乳首へ導くのは想像以上に難しい。
授乳クッションを使っても、思うようにはいかなかった。
焦るほど、うまくいかなくなる
赤ちゃんが癇癪を起こせば起こすほど、こちらも焦る。
そして、焦れば焦るほど、うまくいかない。
産後の体は母乳を作ろうとして、乳房が張り、お椀のように固くなる。
その状態をほぐして、赤ちゃんが吸いやすくするのだけれど――これが本当に痛い。
やっとの思いでほぐしても、うまく吸ってもらえない。
頑張っているのに報われない感覚に、心まで削られていった。
「辛くない?」その一言で気づいたこと
そんなある日。
いつものように泣き叫ぶ我が子と、それを前に明るく振る舞う私。
夜勤の助産師さんが、そっと声をかけてくれた。
何度も授乳に付き添い、そのたびに褒めて、励ましてくれていた人だった。
「辛くない?」「心、折れそうじゃない?」
その言葉を聞いた瞬間、気づいた。
私はずっと「辛い」と言えていなかったことに。
大丈夫なふりをして、全部ため込んでいた。
ひとりになった瞬間、涙が止まらなくなった
の日は少し前向きになれたものの、授乳は結局うまくいかないまま終わった。
最後の授乳を終えたのは夜の12時半。
少しでも眠るために赤ちゃんを預け、ひとりで部屋に戻った。
ぼーっとしていた、その時。
気づいたら、涙が頬を伝っていた。
一度あふれ出すと、もう止まらなかった。
感情があるようで、ないようなまま、ただ涙だけが流れ続けた。
そんな日が、2日続いた。
「泣いた」と言えただけで、少し楽になった
2日目の夜、夫にそのことを話した。
助産師さんにも、自分が泣いたことを伝えた。
それだけで、少しだけ心が軽くなった。
授乳は「自然にできるもの」じゃなかった
今、私は授乳にストレスを感じている。
授乳は、「欲しがったらあげる」だけじゃない。
母乳は、安定して出る“おっぱい”に育てていく必要がある。
しかも、その大切な期間は産後1カ月以内だと言われている。
混合で育てている場合、あとから母乳を増やそうとしても、
完全母乳に移行するのは簡単じゃないらしい。
それでも、もう少し続けてみたい
長男のときも、母乳を頑張ろうとした時期があった。
でも途中で、楽なミルクへと切り替えた。
それでも今回は違う。
少し余裕を持って、子育てを楽しみたい。
前回できなかったことにも、もう一度チャレンジしてみたい。
ここまで育ててきたおっぱいがどうなるかは分からない。
それでも、「続けたい」という気持ちは変わらない。
だからもう少し、このパイ活を続けてみようと思う。
おっぱいは、思っていたよりずっと深い
おっぱいって、本当に奥が深い。
人間の体は理にかなっているのに、不思議なことも多い。
うまくいかないことも含めて、
この時間ごと、少しずつ受け止めていきたい。
そしていつか、今のこの気持ちも、
「そんな時もあったな」と思える日が来るのかもしれない。
もし今、同じように授乳で悩んでいる人がいたら伝えたい。
うまくできない日があっても、つらくて泣いてしまう夜があっても、それはあなたがダメなお母さんだからじゃない。
授乳が大変なのは、ちゃんと向き合っている証拠。
頑張れない日があってもいいし、頼ってもいい。
ひとりで抱え込まなくていい。
私もまだ、その途中にいる。



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